2012年9月9日

ドイツの年金改革 老齢者貧困への対応

FOTOQuelle : Spiegel Online

今回は少しドイツでの年金に関しての現在ベルリンを賑わしている話題に関して触れてみよう。

年金といえば、ドイツ。小生もどこかで学んだのは、ドイツは年金発祥の地。Bismarck が1889年に導入したというもの。 ドイツで従業員として働いている方は毎月の給与から天引きされている年金保険への掛け金にあたる金額があるはずである。金額は給与に関して従業員が半分負担、会社が半分負担することになっており、給与の19.6%負担である。上限は5600Euroとなっており、たとえば5600Euro以上のの税引き前給与をもらっている方は、5600 Euroの9.8%、548 Euroを払っていることになる。現在の受給開始年齢は65歳、または67歳からとなっており、お金に余裕のある方を除いてはドイツでは日本より長く70歳近くまで働かなくてはならない。

Quelle: WochenBlatt

さて、今回問題になっているのは、低所得者が受け取る年金額に関してである。上記の表は、35, 40年間支払いをした方が受け取る年金金額である。これによると、例えば35年加入し月に2500euroの給与をもらっている方は2030年に688.16Euro をもらうことができる。

これでは定年退職後に生活ができない老人が続出する可能性がある。ということで、Zuschussrente という提案がでてきた。

労働、社会相であるUrsula von der Leyen が提出した案によると、Zuschussrenteにより、低所得者で長年年金保険を支払ってきた方には850 Euroの年金受給を行うというもので、支給金額が増える。

現在2000万人程度の年金受給者の中で約2.4%, 5万人近くの人が最低保険金額である688Euroの年金を受け取っている。この人たちの年金を850 Euroまで引き上げようと言うことである。ただし、この資金はどこから捻出するのかなど色々な議論がでている。現在の年金システムは、世代間での支払いであり、年金を支払う若者は、今日老人が必要な年金を支払っており、自分の年金を積み立てている訳ではない。つまり若者への負担が増えるということで若い議員は反対に回っている。

翻って我々日本の年金もすでに崩壊状態にある。今後の先進国での年金システムは、高齢者が増えてくるに従いシステムを維持するのが難しくなってくる。ドイツの年金改革の行方を見守りたい。

10/09/2012に樫森誠一郎が次のカテゴリーに投稿しました