2012年6月17日

ギリシャ再選挙、緊縮派が優勢

Parlamentswahl in Griechenland 
Konservative erklären sich zum Wahlsieger
17.06.2012, 18:11
Die Wahllokale sind geschlossen, die Bürger haben über ihre Zukunft entschieden - und letztlich über den Verbleib Griechenlands in der Euro-Zone. Offizielle Hochrechnungen sehen die konservative Neo Dimokratia als stärkste Kraft, die Partei ruft bereits zur Bldung einer Regierung der nationalen Einheit auf.
Suddeutsche.de

Quelle: www.wiwo.de

ギリシャの再選挙が本日投開票された。速報によると緊縮推進派、新民主主義党(ND)が優勢であるということである。

さて、ギリシャ財政危機はすでに2010年頃から始まっているが、簡単に現状をおさらいしておこう。

まずギリシャがなぜ財政危機に陥ったのか? 色々な記事によると、次の3点ほどに要約できる。まずギリシャの公共部門の出費の高さ。ギリシャでは何と労働人口の4分の1が公共部門で働いているということで、過去10年間の間に雇用が促進され低失業率だったのは公共部門でどんどん雇用を作っていったからだったのだ。次に社会福祉制度関連の出費。ギリシャでは55歳で年金支給され始めるということで、さらに年金支給額が非常に高く、現役時代の給料に近いということである。日本でもそうだが、社会福祉関連の出費は国庫を大きく圧迫する。最後にイタリアと同じように、脱税はスポーツだという感覚なのか、脱税、税務署職員の汚職などが多く、地下経済の規模が大きいということである。実際のところ、もし現在地下にもぐってでてくない税金が政府に支払われるとなると、財務危機はなくなるかもしれないというレベルだそうで、驚きである。

つまり、2000年から順調にGDPが伸びてきていたのは、公共分野への投資が大きかったからであり、一端政府の懐が厳しくなってくると、この出費を支えることができなくなってきたといことである。

そこで、EUとIMF は以下の条件のもとに金融支援することを決めたのである。支援の条件は何度も更新されているが、2012年に決議されたものとしては、
1)15万人の公共部門からの人員削減
2)2012年に300Million Euroにのぼる年金のカット
3)15Billion Euroの公共部門の売却
4)その他、最低賃金のカット, 公共部門の支出削減、会社が解雇を行いやすくするよう法律の変更などなどである。

これらの支出削減策を受け入れることを条件に、2012年にさらに130Billion Euroの支援がギリシャに提供されるとこになる。

さて、今回の選挙では、緊縮推進派の新民主主義党(ND)と反緊縮派の急進左派連合(SYRIZA)が決戦投票を行っている。

今回の議論でもしギリシャが支援を受け入れることができないとなるとなにが起こるのか?

まずはギリシャの国が破綻する。国が破綻するということは国が借りている借金を返せなくなるということであり、もちろんユーロだての国債も発行できなくなる。 歴史的に財政破綻した国、アルゼンチン、ブラジルなどを見ると通貨が暴落し大きなインフレが起こる。というのは、誰も財政破綻した国の通貨を信用しなくなるからだ。となるとギリシャを EUROに引き止めておくということができなくなり、ギリシャは以前の通貨、ドラクマに戻るというストーリーがでてくる。

この場合、ドラクマ通貨は暴落し、海外からEUROで入ってくるものは全て高価になってしまい、生活水準は下がる。これにはいくらなんでも反対だという人が今回の選挙ではNDに投票しているのである。

SYRIZAは緊縮すると経済が伸びず逆効果だと説明し、 EUからの支援条件に関しては交渉するといっているが、EU側ではこれに関する譲歩はないと明言している。

さて、最後に最近ギリシャの銀行から現金の引き出し、海外の銀行へ自分の貯金を送金している人が多いそうだ。ギリシャ人自身でもドラクマに戻る可能性があると判断し自身のお金を避難させているのだ。


19/06/2012に樫森誠一郎が次のカテゴリーに投稿しました