2012年6月8日

Future of Mobile

Quelle: Future of Mobile

Erricson からFuture of mobile と題される市場予想のWhite Paperが出版された。

まず数値に入る前にさっと背景を話すと、現在相当な勢いで携帯電話加入者(Subscriber)が増加している。大きな増加は今まで携帯電話が普及していなかった地域であるが、このような地域では実は固定電話回線を敷くよりも携帯電話回線の敷設のほうがコスト的に安くつくという理由もある。

またなんといっても大きな点は近年のDATA Trafficの増加である。携帯電話は今まではVoice の使用が多かったが、それが欧米、日本などではDATA Trafficが増加している。これは、携帯電話の通信速度が格段に早くなってきたこと、またSmartphoneと言われるPCを手に持つ感覚でインターネットをサーフできる携帯が普及してきたことによる。

もうひとつ、ついでに一言。分析数値をどのようにグラフとしてうまく見せるかということは昔からの課題であるが、このレポートは非常にうまくできている。いくら内容が面白くても、細かいDATAのグラフをいくつも見せられていったい何がいいたいのかわからないということは良くある話である。
このグラフではぱっと見てまず大きな数値が目に入る。1%、15倍、9Billionなど。これすべての数値ひとつひとつが背景にある大きなストーリーをひとつの数値で表しているのである。このような数値の表現の仕方、ぜひ見習いたいものである。

では簡単に上から順に数値を追っていこう。

まず、2012年には60億人以上が携帯電話をSubscribeしており、このうち約半分にあたる30億人が中国、インドを含むアジアで占めている。また2012年の第一4半期だけで1億7000万人の新規加入があったということであり、2017年には90億人以上に携帯電話のSubscriberが達する。世界の人口が2011年に70億人であったということを考えると、これは驚くべき数値であり、2012年には携帯電話の市場普及率は87%に到達するということである。

次の数値がユニークである。世界の人口のうち30%が都市部に住んでいるが、この土地面積は世界の1%に過ぎず、この1%が2017年には全体のDATA Trafficの60%を占めるということで、世界のDATA Trafficはわずか1%の世界の面積にほぼ集中するということである。

またDATA の使用量は2012年から2017年までに15倍に伸びるという予想がでており、さらに2017年には人口の約半分50%が4Gで、85%が3Gでカバーされる予想である。

またSmartphoneの普及率を見ると、現在約7.8億台程度の数のSmartphoneのSubscriptionがあるが、これが2017年には30億に増加するということで、約3分の1の携帯電話が5年以内にsmartphoneになるという予想である。

さて、少し距離をおいてこの数値を見るとどのような将来が見えてくるのだろうか?

まず、日本では当たり前だが、世界でも携帯電話は一人1台、家族一人一人につき一台の時代にすでに突入してきている。そして、欧米では爆発的にSmartphoneが売れ、DATA通信が伸びる。また、4G、LTEが多くの都市部をカバーするようになる。

こうなると、10年前の大型スーパーコンピューターよりも高性能なコンピューターを片手に持って持ち運べる時代が到来するのである。

つまり、日常多くの処理、たとえばUtility Billsの支払い、買い物の注文、コンサートチケットの購入、電車に乗っているときにビデオクリップを立ち読み代わりに視聴し、家に帰って鍵をあけるのも、認証機能のついた携帯で行い、家では携帯を大型画面の下に差し込みコンピューターの代わりに使う、といったことがごく普通に起こるようになる。

企業側でも一人が一台の携帯の時代にはパーソナライズした広告、メッセージを携帯に送り、一人一人と別々なコミュニケーションを取る時代が来ると予想しこのようなサービスを立ち上げようとしているのである。

2000年から2010までにPC、携帯で時代は大きく変わったが、これからの10年でまた通信、インターネットの世界は大きく変わろうとしている。


12/06/2012に樫森誠一郎が次のカテゴリーに投稿しました