2012年1月28日

欧州各国の格付け、格付け機関が格下げへ

今年に入って大手格付け機関 が欧州各国の国債を引き下げ ました。イタリアの国債はA+ からA- へ、ポルトガルは現在BBB- です。
これはいったいどういうことを意味するのでしょうか? ここで、格付け機関に関しておさらいしておきましょう。格付け機関は、会社、また国に対して財務分 析、業務分析などを行い、その会社の信用度、投資へのリスク度を記号で評価します。また格付けは世界の3、4社の大手の格付け機関に独占されております。

格付けはそれぞれすこしづつ異なりますが、だいたい以下のようになっています。
・ AAA - 最高位
・ AA
・ A - 投資適格程度
・ BBB - 中程度のリスク
・ BB - 投機的要素あり
・ B - 信用力に問題あり

つまり、上の評価によると、ポルトガルの国債を買うことは、すでに投機的になりつつあるということです。
なぜ格付けがこれほど多くさわがれるのでしょうか? 格付けがさがるということをおさらいしておきましょう。格付けが下がると、国債を買う金融機関はリスク に見合ったさらに高い利回りを要求し、国債は金融市場で高い利子をつけないと売れなくなります。また高い利子を支払うということは、債券の場合には、値段 が下がるということで、国債の値段が下がり、たとえば100億円の債券を市場で売買するときに、50億円でしか売れないとすると、だれも国債を買わなくな り、国の財政は行き詰まります。

1月現在の10年国債の利回りをみてみますと、ギリシャが33%、イタリーが6%、ドイツは1.8%と なっており、つまり、個人で考えると、自分が家を買うのに銀行からお金を借りるときにギリシャでは33%の高い利子を払わないとお金が借りれないというこ とになり、もし利子を払えないと会社なら倒産、国であれば国債の利子が払えない、または国債を発行できず国家財政が破綻するということになります。現在ギ リシャの債券を買っている民間銀行が債券の半分を放棄するスキームで合意と思いきや70%程度をギリシャが要求し交渉が難航しております。

ドイツは逆に短期国債に人気が集まり、今年1月に発行したときには金利がマイナスになる、つまり国債を発行するのに、国が金利をもらうということが初めておこりました。

我々の生活にとって、今後Euroがどうなるのかというのは大きな関心事でありぜひこの出来事を身近に感じ関心をもってWatschしていきましょう。

ちなみに、ユーロは格付け機関が格付けを下げるという噂を受けて一時1ユーロ97円台にまで落ち込みました。為替にも格付け機関の影響は大きく現れます。ただし為替は噂がでたときに大きく落ち込み発表当日はそれほどおちこまないようです。

28/01/2012に樫森誠一郎が次のカテゴリーに投稿しました